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第六百六十七話_short かぶれ者 [shortRakugo(小噺)]

 頭の中がかゆくなって、皮膚科で診てもらうことにした。

「ははぁ、かぶれてますなぁ」

「かぶれ、ですか? 漆とかの?」

「いやまぁ、漆ではなくって……」

 医師が言うには夏には多いかぶれだということで、塗り薬を処方してくれたのだが。

「で、なんのかぶれなんです、先生?」

「複数あるでな。一つはBBQかぶれ。肉を控えめにな。それからこっちはええっと海岸かぶれかな。潮風に当りすぎてませんかな? 厄介なのはこれ。野外かぶれ、最近では俗にサザンかぶれともいうな」

「BBQ? 海岸? それにサザンって、いったい?」

「ほれ、熱狂して踊り暴れて発散したりしてませんかな? そういうのにかぶれますと……」

 かぶれにもいろいろあるもんだね。  

kabure.jpg 

                      了


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第三百二話_short 命だけは [shortRakugo(小噺)]

 

「た、頼む! 命だけは助けて!」

 必死で懇願すると大ぶりの刃物を持った男が答えた。

「そうか。わかった。命だけは助けてやろう」

 刃は私の肉体を切り裂き、命だけがこの世に残った。

                          了

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第二百七十六話_short 踏みつけられる [shortRakugo(小噺)]

 大通りを歩いていると、突然上空に大きな足が現れた。それがみるみる落下してきた。

 うぁあああーっ! 踏み潰される!

 どすーん!

 潰されなかった。でかい足裏と地面の間には二メートルもの隙間があったのだ。

                          了

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第二百六十五話_short 太陽が…… [shortRakugo(小噺)]

 どうしてこんな残酷な殺人を犯してしまったのかと尋ねられて、被告人はなんて答えたのか知ってるかい?

「ああ、なんだ、カミュの異邦人の有名なエンディングの台詞だろ?」

 さすがだな、読んだのか?

「ずっと昔にね。たしか、「太陽が眩しかったから」って答えたんだよな」

 そうなんだ……冷酷な殺人犯の動機がそんなことだったとは……。

「で、それがどうかしたのか?」

 ああ。実はね……今の俺も……太陽が……とても眩しいんだ……

「……」

 太陽が……

「だったら、サングラスをかけんかい!」

 

                          了

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第二百五十八話_short コウノトリ [shortRakugo(小噺)]

「お母ちゃん、隣の健ちゃんがね、ボクらは赤ちゃんのときにコウノトリに運ばれて来たんだっていうんだけど、そうなの?」

「馬鹿ねえ、そんなこと信じたの? お隣はそうかもしれないけど、ウチは違うわよ」

「じゃぁどこから来たの?」

「うちはね、アンドロメダ星雲の向こう側にある惑星からやってきたのよ」

「ふーん」

                          了

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第二百二十九話_short 特技 [shortRakugo(小噺)]

 実は俺は何にでも変身できる特殊能力者だったのだ。どうだ、友人のお前たちだけに見せてやろう。

「おおー! 本当だ凄い。部長そっくり」

「お! 今度は社長だ!」

「おや、あの有名な俳優だ」

「次は・・・・・・大統領じゃないかっ!」

 どうだ、凄いだろう。驚いたか?

「ところで、君は・・・・・・誰だっけ?」

                          了

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第二百二十二話_short 日陰 [shortRakugo(小噺)]

「春が過ぎて、初夏になって、ずいぶんと茂ってきたなぁ~。これ、ちょっとした木陰みたいになってちょっとええ塩梅やなぁ」

 男の独り言を聞いていたもう一人の男が苦笑いしながら言った。

「あんた、ずいぶんと呑気なこと言うてるけど、それちょっと暑苦しいんとちがうか? そろそろ散髪してきたらどうや?」

                          了

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第二百九話_short 夢オチ [shortRakugo(小噺)]

「ああっ!」

 まだ心臓がどきどきしている。なんて恐ろしいものを見てしまったのだろう。

「しかし、夢でよかった」

 思わず呟くと、隣に死んだはずのじいちゃんがいて話しかけてきた。

「おうおう、どないした? 怖い夢を見たんか? そうかそうか。だが、こっちの方が夢じゃでのぅ」

                          了

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第二百七話_short パスポート [shortRakugo(小噺)]

 ええっと、パスポートは持ってきたよな。海外旅行で空港まで来てパスポート忘れたっ! てなったら洒落にならんな。

 たしかこのバッグの中に……あったあった。期限も切れてないし……えっ? こないだそれ、確認したもんな。しかし念のために見とこう……んーっと。最初のページのここのところに……あやっ? 有効期限がないっ! 切れてるんじゃなくて、期限そのものが書かれてない! どういうことだ?

 おかしいな、これ、本当に俺のパスポートか? うん? ないっ! 俺の名前が書かれてない! ど、どうしてだ? そんなバカな。たしか、パスポートって写真もあったはずなのに……写真も貼ってないっ! ど、どうして……こんなことでは、海外に出られないじゃないか! おい、誰か! これはどうなってるんだ? 表紙だって青でも赤でもない、黄色だぞ?

 これ、ほんとうにパスポートか?

 けどなんで俺、こんなもの大事に持ってきたんだろ?

                          了

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第二百六話_short 免許証 [shortRakugo(小噺)]

 しかし、免許証というものは便利なもんや。言ってみれば身分証明書になるからな。大事なもんやから、俺はいつも財布の中に入れとんや。

 この、俺の、財布の中に……ほらあった。

 あ、そやけど、これまさか期限切れになってへんか? 長いこと更新してないけど……たしか、来年の誕生日までのはずやが。

 えーっと。あれぇ? これ、誕生日とか書いてないなぁ、おかしいなあ。たしか、来年の誕生日まで有効とか書いてあったはずやのに。

 あれっ? これ、写真も入ってない。こらあかん。免許更新センターのやつ、入れ忘れよったんちゃうか? 文句言うてやらなあかん。

 しかしこんなことあるんかいな。

 ややっ? 俺の名前も入っとらんな!なんでや? おかしいでこれ。

 ……そやけどこれ、ホンマに免許証か? 俺なんでこんなもん後生大事に財布に入れとんやろ?

                          了

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