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リハビリ [allegory(寓意)]

長い年月をかけて、一通りのことを、やるべき事をやり終えたはずだった。


今さらまた、元のところに戻って、かつてと同じような事を再開させるなんて、考えてもみなかった。


あれからすでに一年半ほど。


世間ではセカンドライフだとか、第二の人生だとかを粛々と始める人もいるというが、


私はそんな言葉ではなく、単純に次にすべき道を歩いていくつもりだった。


しかし、人間というものは怠惰にできているもので、いや、怠惰なのは私だけなのかもしれないが、


何をするでもなく、あれあれという間に月日が過ぎてしまった。


これではいけないなぁ、そう思いながらもなかなか起き上がることができないでいたのだが。


夏の盛りになり、お盆が近づいてくるにつけ、例年以上に暑い天候も手伝ってか、


ひょいと気持ちが動いてしまった。


とりあえず、ひとまずは、再開予定のなかったこのブログでも書いてみるかと、今に至っているわけだ。


リハビリ。


ふとそんな言葉が浮かんだ。


そうか、これはリハビリみたいなものなんだな。


半分覚醒しているような、しかし半分はまだ冷んやりとした土の中で眠っているような、

そんな朧げな気分の中で、このショートを書いている。


どこかから線香の香りが漂う。


誰もいない部屋。


懐かしい部屋の片隅に置かれたままになっているパソコン画面に、ポツポツと文字が打ち込まれていく。


寝室で眠っているあいつが目覚めたとき、これに気づいたら、きっと腰を抜かすことだろうな。


でも、それこそリハビリみたいなもんだ。


いきなり目の前に現れたら腰を抜かすくらいじゃすまないだろうから。


チーン。


今度は鐘の音がする。


七月も終わり、もう直ぐお盆だ。


IMG_4108.JPG


今日気づいたこと② [ordinary day(日常)]

 ドラマを見ていて思った。

「なんでドラマの中では次々といろんなことが起きるのだろう?」

そりゃそうでなきゃあ面白くないもん。

虚構の世界だから、さまざまな事件が起きて、主人公の運命がどんどん変わっていって、

だから視聴者はいったいどうなっていくんだろうってもっと見たくなるのさ。

 ……そうだよねー。 

 でも、ちょっと思ったんだ。

ドラマを見たり小説を読んでいる私たちは、主人公の視点だけじゃなく、他の登場人物の視点だったり、時には神のようなすべてを知っている者の視点で見ているから、全体のことがわかるんだし、主人公の運命のすべてを知っている。

だけど、お話の中の主人公は、実は自分のことしかわかっていないから、運命に翻弄されてしまうわけでしょ?

 

 現実に戻ってみて。

私が見ている事柄は、自分しか知らないし、逆に他人が見ていること、ましてや神様が知っていることなんて全く知らない。

いまなにごともなく、なんの面白い変化もなく生活していると思っている私。

だが、実際には友人の誰かが私のことを好きだと思っていたり、

会社の誰かが、私を憎んでいて陥れてやろうと考えていたり、

まったく無関係な何かが、ほんの偶然私に接近してきて危害を加える流れになっていたり、

実は私の知らないところでいろんなことが起きていて、

だけど私はそれらのすべてを知らないのだと考えたら?

すべての事柄が終ってしまったあとで、誰かがことのすべてを調査してその因果関係をつなぎ合わせたとしたら?

あるいはドラマに負けないような恐ろしい物語りになるのかもしれないじゃない。

私自身は何も知らずに死んでしまったとしても、その死にまつわる出来事が実はあって複雑に絡んでいたのだとしたら?

 

 妄想?

もう!そう、かも知れないけれども、妄想とも言い切れないような気がしない? 

                      了


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今日気づいたこと① [ordinary day(日常)]

 ドラマや映画、小説や有名人ゴシップ。

そんな他人の物語りを、なんで私たちは見たがる、読みたがるのだろう。

とりわけよくできたお話には身も心ものめり込んでしまって感情移入。

まるで自分のことのようにドキドキしたり、腹を立てたり、涙したり。

 いやいや人間はそういうのが好きなんですよ。

そう言われてしまうとそれで終わってしまうんですけどね。

 物語りを自分自身に投影して、つまり疑似体験することによって学習してるんだよ。

ということは、物語りはマニュアルのようなもので、今後生きていくための処世術を学んでいる?

ううーん、そういう側面もあるかもしれないけど。

だけどだったらもっと卑近な物語にしか興味がわかないのでは?

殺人事件とか、海外の政治モノとか、そういうのってとても自分の処世術には合わないのでは? とか思っちゃう。

 好奇心。

そう、人は知りたいのだ。自分が知らないことを何でも知りたい。

宇宙がどうなっているのか、世界にはどんなところがあるのか、海にはどんな生物が棲んでいるのか、

そして、他人がどんなふうに暮らしているのか。

だから芸能人のゴシップなんか大好きだし、ご近所や社内の噂話なんてもっと大好き。

人間には好奇心があるから新しいことを学び、発見し、発明して進歩してきた。

いやいや、発見、発明に好奇心が必要なことはわかるけれども、他人の生活をのぞき見することは進歩と関係ある?

うーん、関係ないけど、とにかく好奇心があるためになんでも知りたがる。

知りたがる本性を満たすために、自分が知らない物語りなんかを求める。

 でもさ、物語りって、全部嘘っぱちじゃない。

物語りに謎が隠されていて、それを知ったところで、全部作り話。

なんら宇宙の真理を解き明かすものでもない。

なのに知りたがるから、作家は嘘っぱち(空想)の物語りを創って提供するのだ。

 知らないことを知りたがる、好奇心は人間の本性。

ってことはつまり、結局

「そういうのが好きなんですよ、私たちは」 

ということに尽きるのかなぁ。

                      了


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